シェルターとしてのカルチャー|市原佐都子/工藤瑞穂/相馬千秋|第12回渋谷芸術祭

<登壇>市原佐都子/工藤瑞穂/相馬千秋
<司会>塚田有那/山峰潤也
ユースカルチャーの発信地であり、家庭やコミュニティに居場所を失った若者の居場所となっていた渋谷。そこで作られる集団は、相互に寄り合いながら自分たちのテリトリーを作り上げる。それは一つのシェルターとして機能していたのではないだろうか。そうした彼らが作り出したカルチャーを再考しながら、これからの都市の中でのシェルターの役割とアートの関わりを考察する。

市原 佐都子 / Satoko Ichihara
劇団Q主宰、劇作家・演出家・小説家。1988年大阪府生まれ福岡県育ち。桜美林大学にて演劇を学ぶ。人間の行動や身体にまつわる生理、その違和感を独自の言語センスと身体感覚で捉えた劇作、演出を行う。2011年、戯曲『虫』にて第11回AAF戯曲賞受賞。2019年、『バッコスの信女 ─ ホルスタインの雌』をあいちトリエンナーレ2019にて初演。同作にて第64回岸田國士戯曲賞受賞。著書に小説集『マミトの天使』(早川書房)、戯曲『バッコスの信女 ― ホルスタインの雌』(白水社)がある。公益財団法人セゾン文化財団セゾン・フェロー。

工藤 瑞穂 / Mizuho Kudo
1984年青森県生まれ。宮城教育大学卒。仙台の日本赤十字社で勤務中、東日本大震災を経験。震災後、仙台で音楽・ダンス・アートと社会課題についての学びの場を融合したチャリティーイベントや、お寺、神社などでのフェスティバルを地域住民とつくる。2015年12月、社会的マイノリティの可能性を広げる活動に焦点を当てたメディア「soar」をオープン。2017年1月に「NPO法人soar」を設立。様々なアプローチで、全ての人が自分の持つ可能性を発揮して生きていける未来づくりを目指している。
http://soar-world.com/

相馬 千秋 / Chiaki Soma
アートプロデューサー/NPO法人芸術公社代表理事。国際舞台芸術祭「フェスティバル/トーキョー」初代プログラム・ディレクター (F/T09春〜F/T13)。2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章。2016年より立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授。2017年に「シアターコモンズ」を創設、以後現在まで5ヵ年継続でディレクター兼実行委員長を務める。2019年には「あいちトリエンナーレ2019」のパフォーミング部門のキュレーターも務めた。

開催日 :11月12日 (木) 〜 14日 (土) 22:00〜
企画  :山峰潤也/塚田 有那
空間演出:小金沢 健人
主催  :渋谷芸術祭、SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA
特別協力:文化庁 令和2年度文化経済戦略推進事業

ファッション、映画、ストリート、音楽など、文化を原動力に駆動してきた渋谷。世界中のユースカルチャーが集まり、若者を刺激してきたこの街とここ渋谷から生まれた無数の物語は、世界に二つとない固有の現象です。2020年からその先へ続いてゆく大規模開発の中で、その姿は大きく変わりつつあります。過去をアーカイブしながら、土地に蓄積されたアセットと経験を糧に新しい文化を創り出す未来にむけて、アーティストを中心にクリエイターやプロデューサー、ビジネスパーソン、研究者、社会起業家など多様な登壇者が集まるラウンドテーブルセッションを行います。
今回、渋谷に創り出した秘密の拠点から、文化が都市における結節点となり、社会の分断を再接続していくことを、再開発が進むこの渋谷という都市の中に浸透させていくことができるのかをトピックに、未来へむけた作戦会議を行います。

山峰 潤也 / Junya Yamamine
東京アートアクセラレーション共同代表/ANB Tokyoディレクター/キュレーター。東京都写真美術館、金沢21世紀美術館、水戸芸術館現代美術センターにて、キュレーターとして勤務したのち現職。主な展覧会に「ハロー・ワールド ポスト・ヒューマン時代に向けて」、「霧の抵抗 中谷芙二子」、「恵比寿映像祭(第4回-7回)」。六本木にオープンしたANB Tokyoのディレクターとしてオープニングエキシビション「ENCOUNTERS」企画統括やテレビ朝日のアート番組「アルスくんとテクネちゃん」監修、書籍「霧の抵抗 中谷芙二子」(フィルムアート社)編、「スポーツ/アート」(森話社)共著などのほか、国内外の展覧会のキュレーション、シンポジウムの企画多数。文化庁アートプラットフォーム事業委員、Tokyo Photographic Research副代表、2015年度文科省学芸員等在外派遣研修員、学習院女子大学非常勤講師など、執筆、講演、審査委員など幅広く活動。

塚田 有那 / Arina Tsukada
編集者、キュレーター。世界のアートサイエンスを伝えるメディア「Bound Baw」編集長。一般社団法人Whole Universe代表理事。2010年、サイエンスと異分野をつなぐプロジェクト「SYNAPSE」を若手研究者と共に始動。12年より、東京エレクトロン「solaé art gallery project」のアートキュレーターを務める。16年より、JST/RISTEX「人と情報のエコシステム」のメディア戦略を担当。近著に『ART SCIENCE is. アートサイエンスが導く世界の変容』(ビー・エヌ・エヌ新社)、共著に『情報環世界 – 身体とAIの間であそぶガイドブック』(NTT出版)がある。大阪芸術大学アートサイエンス学科非常勤講師。
http://boundbaw.com/

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SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYA 実行委員会

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