コスパ? エシカル? 今、Z世代がシェアリングサービスを求める理由を語る
「Z世代の新常識『シェアリングサービス』について考える」
11月10日(木)17:20 – 18:05
<登壇>
桂 葵(ZOOS合同会社 代表)
小野 遥(KOSÉ 8ROCKS)
伊藤 猛(プロマジシャン)
新藤 樹力
糸原 絵里香(一般社団法人シェアリングエコノミー協会 個人会員事業部長)
小池 ひろよ(渋谷区観光協会 事務局長)
現在、Z世代にとって新常識と言えるのが「シェアリングサービス」です。「Z世代の新常識「シェアリングサービス」について考える」では、モバイルバッテリーシェアリング「ChargeSPOT」のアンバサダーを務める桂葵さん、小野遥さん、伊藤猛さん、新藤樹力さんのほか、シェアリングエコノミー協会の糸原絵里香さん、そして長年シェアリングエコノミーに携わる渋谷区観光協会の小池ひろよさんが登壇。シェアリングの魅力について語りあいました。
桂さん、小野さん、伊藤さん、新藤さんがアンバサダーを務めるChargeSPOTは、日本国内のモバイルバッテリーシェアリングサービスとして、渋谷区とも防災協定を結んでいます。
トークセッションでは、登壇したZ世代全員がかねてからのChargeSPOTヘビーユーザーだったことを明かしつつ、その魅力を語ります。
「大学生の時からChargeSPOTを使っている。モバイルバッテリーは買うと高いがChargeSPOTは30分未満165円から借りることができるから使いやすい」と伊藤さん。小野さんは「練習で1日中外にいること多く、充電し忘れることが多い。ChargeSPOTは駅などどこにでもあるし、自分が使いたい時間だけ使えるところが素晴らしい」と語りました。
最近ではChargeSPOTのようなモバイルバッテリー以外にもフードデリバリー、モビリティ、フリマアプリなどさまざまシェアリングサービスが存在します。
実際に使っているシェアリングサービスとして、マジシャンの伊藤さんは鳩のシェアリングサービスを挙げ、「マジックで鳩を使う場合、家で数匹買わないといけないが、そうなると家にいると鳩がすごくうるさい。それならばということでこのようなサービスを使い始めた」と語りました。
一方、新藤さんがよく使うものとして挙げたのは自転車のシェアリングサービスです。「電車で行きづらい場所やその近くに駐車スペースがあるかなどを判断基準にしながら2つの自転車シェアリングサービスを使い分けている。それと自然に触れるのが好きなので、自転車での移動は新しい場所の発見やその時ならではの風景を楽しめる」と語りました。
民泊の名前を挙げた桂さんは、その理由をこう述べます。
「3人制バスケのワールドツアーでカナダに行った時に4人が泊まれる部屋が必要だった。でもホテルだとツインの部屋が2つ必要になるので宿泊費が高くなる。でも民泊だと4人が泊まれる部屋がそれよりも安いところが多いので使いやすい。それとアスリートは試合前にできるだけ普段と同じように過ごすことを大事にしている人も多いので、そういう意味では民泊はホテルよりも使い勝手がいい」
シェアリングエコノミー協会の個人会員事業部長以外にもオンライン料理教室の運営する糸原さんは、「オンラインレッスンもスキルのシェアという意味ではシェアリングサービスのひとつだ」と語りました。またすでによく知られたもの以外に今注目しているシェアリングサービスとして、農業を手伝いながら旅行ができるシェアリングサービスを紹介しました。
またトークセッションでは今、Z世代がシェアリングサービスを利用する理由についても考察が行われ、伊藤さんは最近、みんなが小さいカバンを使うようになってきたことを指摘。「小さいカバン使っていると色々持ち歩くことができない。だから、モバイルバッテリーにしても借りてすぐに返せるものが選ばれる」と自身の見解を述べました。
それを受けて桂さんは「便利な世の中になり、人とあまり接することなく生きていけるようになってきた」と述べた上で、こう語りました。
「今の若者にとっては、昔の近所づきあいが逆にエモいものになっている。知らない人の家に泊まりそこで交流できるのは魅力的だし、それを自分で選んでできるのもいい。そういうことは今の時代だとあまりないから新しく感じる」
小池さんは世代がシェアリングサービスを使う理由として、「今の若い人は買ったものを捨てることに対して、罪悪感を感じていると聞く。そういう考えがあるからこそ、試しにシェアリングサービスを使ってみて、気に入ったら買うという消費行動も生まれているので、エシカルな考えともつながっている」と語りました。
それを受けて伊藤さんは「ソーシャルグッドにそこまでフルコミットしてないが、結果的にそうなったらお得感がある。そこからエシカルにつながっていく」との見解を示しました。
Z世代がシェアリングサービスを使う理由はさまざまです。しかし、必要なものを必要な時に利用できる。その視点がエシカルにつながり、ソーシャルグッドなものとして、今後、世の中により深く根付いていくことでしょう。