web3時代の文化戦略

渋谷アイデア会議

「web3時代の文化戦略」
11月8日(火) 17:10-17:40
<登壇>
村上 敬亮(デジタル庁統括官 国民向けサービスグループ グループ長)
中馬 和彦(KDDI株式会社 事業創造本部 副本部長 兼 Web3事業推進室長 兼 LX戦略部長)
金山 淳吾(SIWエグゼクティブプロデューサー)

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これからの日本は昭和以前に戻る

ブロックチェーンやAI、ビッグデータなどのテクノロジーを活用した新たな変革、第4次産業革命が訪れようとしています。政府も2021年9月1日にデジタル庁を発足しており、国家単位で新たなテクノロジーに注目していると言えるでしょう。本セッションでは、デジタル庁統括官・国民向けサービスグループ・グループ長の村上 敬亮さんを迎えてブロックチェーンなどを活用したweb3時代の文化戦略について語っていただきました。

どんな市民生活にシフトすると、今後の生活が豊かになるのでしょうか。この問いに村上さんはこう語ります。

「もう一度、昭和の前に戻ると思います。これまでの大衆消費社会は世帯と核家族に分割していくプロセスでした。世帯数が増えると、家電も自動車も売れます。現在、大家族だったインドは核家族への分解が猛烈に進んで、大衆消費物品が売れています。そうなると、家電の系列メーカーができ、産業はそのメーカーに縦に分解されます。企業の秩序によって市民生活が解体されて、そこに閉じ込められる。福利厚生も系列の中で用意されます。そうなると地元の横のつながりが関係なくなります。父は大企業で働いて、良い製品を作って社会に貢献している実感はあります。そこに地域生活の横の絡みがなくても暮らしていけるんです。それが“都会”だと教えてこられましたが、本当にそうでしょうか?

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以前まではメーカーに市民社会が組み込まれていくのが合理的でしたが、これからは人口が減少していくなかで、そこにぶら下がりつづけていると、全員ジリ貧になります。もう一度自分の人生の横のつながりを見つめなおさないと、モーレツ社員をやっているだけでは誰も満たされない時代がきます。だからこそ、家庭や勤め先以外のサードプレイスを真剣に探さないといけません。デジタルを使って、どう地域社会を支え直すべきなのか考えています」

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ベンチマークにしている世界の事例都市はないと言う村上さん。その理由はなぜでしょうか。

「ベンチマークはありません。理由は2つあります。1つ目は、ここまできれいな系列関係を作って、個人の福利厚生まで企業が提供している事例がない。2つ目はここまで明確に人口減少が進んでいる国はないからです。どちらも世界各国と比較して両極端すぎます。エストニアのデジタル化がすごいと有名ですが、さいたま市の人口のほうが多いですから。社会論としてのレベルが異なります。日本は日本のモデルを探すしかないんです」

中馬さんは村上さんの話をうけてこう言います。

「自動車の製造など、大企業も高度に縦割りで分業化されていて、横のつながりがなく、イノベーションが起きない。ならば大起業のアセットを大解体して開放するところから始める必要があると思います」

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デジタルとローカリティのハイブリッドが重要

NFTなど、新しいテクノロジーベースで、帰属意識を表明できるテクノロジーが生まれています。このテクノロジーは世界を活気づけることができるのでしょうか。村上さんはこう語ります。

「人の活動はどこかに正“とう”性が必要です。そこには正“統”性か正“当”性かの違いがあります。何が正しいのかは歴史しか語れませんが、歴史に紐づく正しさはあります。したがって、ローカリティ(地域性)に根付くと物事は再編しやすいのではないかと思います。なぜなら、ローカルは歴史を持っているからです。
 デジタルがどこに入ってもローカリティをどこかで持ちたがっている本能があるのではないでしょうか。歴史の積み重ねによる正統性をどこかで獲得しないと、人間は自分のアイデンティティに不安を抱えてしまいます。同じローカリティで支え合うのが、昭和の秩序を破るにはとても有効だと思います。そこにデジタルをハイブリッドさせると良い未来につながるのではないでしょうか」

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中馬さんは文化についても、蓄積が大事だと話します。

「ファッションの世界では伝統のメゾンは日本やイタリア・フランスからしか生まれていません。またなぜ日本はスケートボードが強いのか、と考えると、渋谷のストリートカルチャーなど文化的安定と高度に育まれた文化の蓄積があるからではないでしょうか。海外からみて日本は工業的側面がフォーカスされる傾向にありますが、一方で文化的側面からいえば日本はオリジナルを作り出せていると考えています社会資本や文化とインターネット・新しいテクノロジーの掛け合わせは、それらがすでにあるところでしかできません。だからこそ、日本やヨーロッパにとっては、ここに勝機があると思います」

最後に、村上さんは渋谷の未来について、「今の渋谷には大人の出番と居場所がない。渋谷はポテンシャルが十分あるので、出番と居場所を提供できるようになると、より進化するのではないか」と提言していただきました。

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