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ハヤカワ五味 インタビュー「選択肢を並存させることで、それぞれが生きやすい環境がつくられていく」

開催: 9.21(土)「"生理"と女性の社会進出」

ソーシャルイノベーションウィーク渋谷2019のなかで、渋谷ヒカリエを会場に1週間にわたり50以上もの、様々なジャンルのトークセッションが一挙に催されるカンファレンス「DIVE DIVERSITY SESSION」

開催を前に、登壇者のひとり、ハヤカワ五味さんに、そのメッセージの一端をうかがいました。


ハヤカワ五味
課題解決型アパレルブランドを運営する株式会社ウツワ代表取締役。
大学入学直後に GOMI HAYAKAWA、14年8月に feast、17年10月に ダブルチャカ を立ち上げる。18年ラフォーレ原宿に常設直営店舗 LAVISHOP を出店。


——SIWのコンセプトムービーでは「取り残される人がいないように すべての人が共存する選択肢を増やす」と語っていますね。

渋谷区の基本構想のなかにはダイバーシティとインクルージョンが掲げられていますが、これまで、たとえば女性やマイノリティの人にとっては“選べない”という状況が多くあったと思います。まず選択肢が用意されていない、と思うんです。
同性で恋愛をしている人たちのために「結婚する」という選択肢が整えられていなかったり、女性にとって「働く」という選択肢が少なかったりという時代があったわけで。

でも実際、選択肢は増えてきていると思います。だけどなかには、それを“選びづらい”という場合もあるように感じています。
たいせつなのは、その多くの選択肢が共存している状態を目指すこと。自分とは違う考え方を否定しないということだと思います。
自分とは違う人がいるんだな、と理解することで、異なる選択肢を選んだ人同士が共存できると思っています。様々な選択肢が並行して存在していける、というのが健全な状態なのではないかと思います。



——具体的にはどんなことに取り組んでいますか。

「より多くの人が、より多くの選択肢を持ち、自由に選択できますように。」というビジョンを掲げて立ち上げた「illuminate」というプロジェクトでは、生理に対するネガティブなイメージを変えていくことを目指して様々な活動を行なっています。

たとえば、生理用品の選択肢を増やすというところで、いろんな新しいデザインの生理用品を作っています。
従来のかわいい、女性らしいイメージの商品が好きな人もいるし、もっと新しい、シンプルなもの、スタイリッシュなものが欲しいという人たちもいる。
でも別に、お互いの好みを否定しあう必要はないわけですよね。それがつまり、選択肢が並行してある状態。だから「illuminate」は、かわいいのもいいし、シンプルなのもいい、それぞれ魅力があるよね、というスタンスを取り続けることをたいせつにしています。



クールなものが好きな人にとっては、かわいい生理用品はダサいもの。それを選んでいる人は「センスがない」って言いたくなる気持ちもわかるんですけど、でもそれっていつか、自分の身に降りかかってくる可能性もあるじゃないですか。
いつでも自分がマイノリティになり得るんだということを考えて、それぞれの選択肢を併存させていくことが、将来的には自分の身を守ってくれるし、そのひとりひとりの心がけによって、それぞれがすごく生きやすい環境がつくられていくのだろうと思っています。


DIVE DIVERSITY SESSION
ハヤカワ五味
「"生理"と女性の社会進出」

2019.09.21(土) 13:15〜14:00
渋谷ヒカリエ 8階 8/COURT
https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/events/event/559/

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