Action for Women's Wellness 私たちが、もっと自分のこころとからだに向き合うために。女性のウェルネス向上の社会的価値

<登壇>
山本未奈子 株式会社V Holdings 代表取締役 Co-CEO / 美容家 / 起業家
大井香織 株式会社ゴールドウイン 事業本部 ダンスキン事業部長
ハヤカワ五味 株式会社ユーグレナ ブランドマネージャー / 株式会社ウツワ 代表取締役
長田新子 一般社団法人渋谷未来デザイン 理事・事務局長

 

女性が自分のこころとからだに向き合うには? 経験の共有から見える新たな視点

 

月経困難症や更年期障害、乳がんや卵巣がん、うつなど思春期から更年期の間に女性には男性とは異なる心身の健康課題があります。こういった女性特有の健康課題があることに、まだまだ男性は理解が乏しいといえるのが現状。社会的にも理解が進むことが求められています。

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ハヤカワさんは、特に20代や30代の若い世代の女性にとって健康的な課題は表層化していないため、目に見えて効果が出るものでない場合、時間を割いてまでやる必要はないと考える人が多いと指摘します。

「女性の場合、子宮頸がんなどの病気は20代でもなり得るが、本人は気付きにくい。それよりもかわいくなりたいなど外見の問題の方が先に来やすいので、見えない部分に対して投資していくのはその年代では難しい」

例えば、気分が落ち込むなどの更年期障害による症状に対し、日本の女性の4割は自覚症状がなく自分のせいだと考えがちです。しかし山本さんは、女性のライフステージにおいて、女性ホルモンの変化が身体に大きく影響する時期があることを知る必要があるといいます。

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「女性ホルモンは髪や肌など外見にも影響を与えるが、それだけでなく女性の身体にさまざまな影響を与える。今から女性ホルモンの変化が身体に大きく影響する時期があることを知っておくことでいろいろな問題を避けることができる」

 

また、更年期の症状の改善など女性のウェルネスには運動が重要になるとの意見も。しかし現状、女性の運動実施率は低く、運動の重要性は理解していても、仕事や家事などの負担があるため、生活の中で継続するのが難しいと考える人も少なくありません。そのことを踏まえて、大井さんは運動を始めるにはポジティブなきっかけが必要になるといいます。

「身体にとって運動は一番いい。女性の身体を支えるのは筋力なので、それをきちんと鍛えていく必要がある。その重要性は歳をとった後でも若い頃でも実感できる。自分が動けて楽しいなど、ちょっとした達成感の積み重ねを感じられるものをやってみるといい」

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トークセッションでは、女性のライフステージとキャリアにおける企業の課題についても意見交換。大井さんは、育休制度などがあったとしてもそれを使う個人の意識が変わる必要があるといいます。また山本さんは自身が過去にうつに悩まされた経験からこう語りました。

「うつになったときは女性としても、経営者としても、それをオープンに語るのはリスクが高いと思った。うつは“心の風邪”だから治療をすれば治る病気だが、なってしまうとまるで人生の終わりのように非常に重く捉えられがち。誰でもなり得る病気だからこそ、その認知に対する敷居が下がってほしい」

 

同世代だけでなく世代を超えて話し合うことで、お互いの経験を共有していく。そうすることで女性が自分のこころとからだに向き合えるよりオープンな環境が広がっていくはずです。そして、女性のウェルネスに関する考え方もよりポジティブなものへと変化していくのではないでしょうか?

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