多様性とは何か?渋谷区長とryuchellが伝えたい“当たり前”との向き合い方
そうであるべきこと。普通のこと。ありふれていること。“当たり前”の意味を調べると出てくるこれらの言葉。一人ひとり異なる色の個性を持っているはずの私たちは、この一言に縛られてしまうことが多々あります。
そんな“当たり前”の社会で、どう生きていくべきなのか。本セッションでは初回SIWで「渋谷ダイバーシティエバンジェリスト」に任命されたryuchellさんと「ちがいを ちからに 変える街。渋谷区」をリードする渋谷区長の長谷部 健さんが登壇し、渋谷から唱える多様性を尊重する街づくり、集まる個性、その先の未来について語りました。
「DIVERSITY CITY SHIBUYA 当たり前ってなに?渋谷区長とryuchellが今伝えたいこと。」
11月10日(木) 10:15-11:00
<登壇>
ryuchell(タレント / 株式会社比嘉企画代表取締役)
長谷部 健(渋谷区長)
長田 新子(SIW エグゼクティブプロデューサー)
全国に先駆けて、2015年にパートナーシップ証明書の発行を開始した渋谷区。施行に向けて推進していた長谷部さんは多くの批判を受けながらも「困っている人たちの生活が豊かになるんだという思いで進めた」と当時を振り返ります。
「見た目もずいぶん変わったが、多様性を理解する雰囲気に変わってきているのではないか」と渋谷の現状を語りました。
また、この数年間についてプライベートでもさまざまな変化があったryuchellさん。”新しい家族の形”に関する発表をした際には、家族は大事な存在だからこそ「それぞれ向き合って話し合って決めていいんだ、それぞれの色で生きていいんだ」と社会と自身の変化のなかで感じたそう。
日々いろんな声が寄せられる中で、賛否両論に対しては芸能活動を始めたころから『アンチより認知』という考え方で割り切っているとか。
「一緒にご飯に行った人じゃなければ響かない」としながらも「ストレスが溜まっているんだろうな、でも友達や家族に言ってこの人がひとりになるよりも僕に八つ当たりされているくらいがちょうどいいわと思ってやってます」と答えました。
そんなryuchellさんの理想像は“しなやかでやわらかい大人でいながら、芯を持つ”こと。
世界中の人が自分と全く意見にならない社会において「理解しないけど認める姿勢を大事にしている。この人の考え方は理解できない、この人の生き方は理解できないって思っても、こういう人がいてもいいよねって認める。そのバランスをすごく大事にしている。それを言葉にするのは難しいけど、何年もかけて人前に出て体現していくことは、このお仕事をする中で大事にしていきたい」と、多様性が重視される社会の実現に向けて語りました。