人類がデジタルコンピュータ技術を手にして約70年。
それらをつなぐインターネットが人々に使われるようになって約20年。
2015年には国連でインターネットへのアクセスが「人間の権利」として議論されるようになった。

技術や機械の発達とそれに伴う社会制度の整備などにより、人知が進み、精神的に、また、物質的に生活が豊かになった状態を文明と呼ぶとするならば、私達は既に「インターネット文明」の緒に就いたことになる。

インターネットの普及によってどのように社会が変革してきたか、またインターネットを「文明」と捉えたときに何が見えてくるのか。科学、道具、文化、社会、地理、そして、文明における対立や衝突。
渋谷革命の視点で、この新しい文明を考察する。

村井純
工学博士。84年日本初の大学間ネットワークJUNET設立。
88年WIDEプロジェクト設立。内閣官房 IT総合戦略本部員。
国際学会等で活動。13年ISOCの選ぶ「インターネットの殿堂」入りを果たす。
「日本のインターネットの父」として知られる。