アワード受賞で掴んだチャンス!SIWから若者が行動を起こせる未来の実現へ

SIW2022「NOVUS FUTURE DESIGN AWARD」で募集したアイデアの中から最優秀賞・U19賞を受賞した、部活型オンラインコミュニティ「未来創造部」。今回は、未来創造部を創設した吉浦璃子さんと、副賞である「コンパスシェア※」でコンサルティングを担当した、桑江英将さんのお二人に登場いただき、未来創造部のアイデアから現在のコミュニティ運営について、それぞれの想いとともに伺いました。

吉浦璃子さん(高校生/未来創造部 創設メンバー)
桑江英将さん(Oi&Tas株式会社 代表取締役社長・コンサルタント)

※「コンパスシェア」について
「コンパスシェア」は、経営課題や業務の悩みを抱える全国の法人のみなさまが、優秀な人材の知見や稼働を活用することをご支援する、アクシスコンサルティング株式会社のサービスです。経営相談の壁打ちや資料作成、研修など、さまざまな用途で第三者の経験や知見を活用することができます。戦略コンサルタント経験者や経営企画、ITコンサルタントをはじめとした、コンサル会社在籍者もしくはコンサル業務経験者が登録しています。

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やりたいことに向き合えることが当たり前の環境に


ーはじめに吉浦さんから、NOVUS FUTURE DESIGN AWARD(以下、NFDA)に応募しようと思ったきっかけや、受賞した「未来創造部」について教えてください。

吉浦「未来創造部は、主に高校生が部員として参加する探求学習型教育プラットフォームです。実際の企業課題に取り組んだり、ビジネスコンテストや交流会など活動をすることで、好奇心を広げたり、起業や社会活動ってこんなに面白いんだというふうに思ってもらったり、具体的な夢を見つけてもらうような、経験によって学ぶという機会を作っています。

私がこの部を始めようと思ったのは、自分がビジネスに興味がありながらも、行動をしていなかったことに中学三年生の時、留学を経験したことで気が付いたことがきっかけです。アメリカでは、たくさんの同年代が当たり前のようにアクティブに活動をしているのに驚きました。自分も自分の夢に向かって自発的に動こうと思えるきっかけが、もっと早くあったら良かったなと思い、日本のポテンシャルを秘めている若い同世代の方々にも、今から行動を起こしたり、やりたいことに向かって進むことが当たり前の環境を広げたいと考えて未来創造部のアイディアに至りました。

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NFDAは、起業経験がなく手探りだった私が、伴走してくれる支援を求めていた際に見つけ、高校生の私に欠けている経験や知識を補ってくれるチャンスだと思い、応募しました。
高校生でもパッションやアイディア、そして努力する意志さえあれば、どこから始めれば良いか分からなくても助けてくれるということが、ありがたいなと思いました。

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吉浦さんの経験を活かすコンサルティング


ー副賞のコンパスシェアで、桑江さんには吉浦さんのコンサルタントをご担当いただきましたが、未来創造部のアイディアを初めて聞いた時にはどんなことを感じましたか?

桑江「まずは、私が高校生のときと比べると、えらい優秀だなと思いました(笑)。
私も大学院のときにドイツに留学した経験があったのですが、そこで行なう日本人だけでのグループワークと、バックグラウンドが違う海外の人を含めてのグループワークだと、もう全然やり方が違い、海外では自分から発信しないとその場にいるとさえ見なされない。その意味で、誰かひとりではできないことを実現するための場をつくったり、情報交換ができたりという未来創造部のコンセプトは、吉浦さんの日本とアメリカ両方での学生経験がうまく活きている案だなと最初に思いました。

ー具体的にはどのような関わり方やサポートをされていましたか?

桑江「率直に言うと、私達社会人がやっている事業企画立ち上げと、学生の皆さんがやっている事業企画では、プランを作るまでがゴールなのか、実際に事業を作り上げてお金を稼ぎ始めるまでがゴールなのか、という点が大きく違います。ただ今回の場合は、受賞したアイデアを実装していくということなので、そのためのアドバイスを都度都度フィードバックさせていただいて、まさに本格的にマネタイズのモデリングなどまでを支援させていただいています」

吉浦「私の『こういうことをしたい』っていう抽象的な考えを、具体的なアクションに落とし込んでくださったのがすごくありがたかったです。
あとは、経験がないから具体的にどうすればいいか分からないという悩みがあった時に、『これはこの事例を参考にして、これはこの事例を参考にしてみて』って、いろいろ事例を例に出してくださることが多くて、まだ経験がない状況や課題も、多方面から事例を当てはめていけば解決できるんだということが自分にとって学びになりました」

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多様な感性を持つ学生×企業の連携に期待


ー活動の中で、課題や印象深い出来事などありましたか?

吉浦「これまでの活動は主に学生向けで、大人や企業の視点を考えなくてはいけないという活動が少なかったので、企業へのアプローチのしかたを考えることは今も課題です。桑江さんから社会人としてのアドバイスを受けることで、意外性や気付きを得たりしながらも、自分の想像が至らないことにむずがゆく思うこともあり、社会や企業の経験がない中で活動することの難しさも感じています」

桑江「高校生ならではの言葉の捉え方や感性などもあり、逆に学ぶことも多いんです。吉浦さんの世代は今こういう視点で考えているとか、こういった世界の捉え方をしているっていうのが、私達も学べるので、お互いに学び合う関係でしたね」

吉浦「ビジネスの世界で一番お世話になっているのは桑江さんです。自分の進みたい分野について知識や気付きを日々いただいています。未来創造部もそうですけど、人として大きくステップアップするのに手助けをしていただいていて、本当に日々感謝しています!」

桑江「すいませんティッシュないですか(泣)
でも本当に私も逆に学ばせてもらってるんですよ。顧問的な立場で部を見ていますが、逆にいろいろと今の学生のこととか、学生視点や、世界の見え方とか、そういうのを教えてもらって、私のビジネスにもプラスになっています。その分還元しますよみたいな感じですかね」

ー素敵なエピソードですね。今後の展望はありますか?

吉浦「今は、学生同士で学び合うような活動が活発でやりがいを感じていますが、最終的には、未来創造部の運営規模の拡大と知名度向上を目指しています。企業が学生の力を借りて何かを解決したいと思ったら、「未来創造部に聞いてみよう」とパッと連想してもらえ、どんどん課題が舞い込んで来てアクティブに企業と学生の良さを繋いでいける団体になりたいです。

現在は40〜50名の学生が参加しており、留学生や中学生の投資家など多様なバックグラウンドの学生が集まっていて、活動に興味がある方は、未来創造部のホームページから入部の応募が可能です。

私自身は、9月からミネルバ大学という学校へ進学します。その大学は、世界を旅しながら学ぶ教育を行っており、大学で得た知識や発見、ネットワークを未来創造部に持ち帰り、さらなる革新を目指したいと考えています。さまざまな国でさまざまな企業や組織とつながりながら学び、築いたコミュニティや関係を、未来創造部で活かすことで、日本と世界の学生をつなげる役割を果たす団体になれるのではないかとも思っています」

桑江「これからは企業案件の実績を作っていくことが重要です。また、未来創造部の下部組織として「委員会」を設けようという構想もあります。委員会で活動していくことによって、運営委員以外のメンバーも主体となって、部をより大きくしていきたいです」

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チャンスを掴めるアワード


ー最後に、今年もこのアワードへ応募を検討している方へメッセージをお願いします!

吉浦「アワードと聞くと固く聞こえたりするかもしれませんが、このアワードの全てのステップがすごく温かいなと私は思っています。審査員の方々は、質疑応答や指摘をする際にも厳しい雰囲気ではなく『こうした方がいいんじゃない?』というアドバイスの形で温かく投げかけてくれました。実現へ向けてサポートしてくれた渋谷未来デザインのメンバーも同様に温かく、例えばコンパスシェアのサポート時には励ましや応援、アドバイスをいただき、自分ももっと頑張らなきゃっていうふうにモチベーションになったりしました。
受賞しアイデアを実現する際は、自分が至らないところをサポートしてくれるようなアワードであり、経験が少なくてもチャレンジする意欲があればもってこいのアワードだと思うので、いろんな方にチャレンジしてもらい、チャンスを掴んでほしいなと思います」