日常の驚きと感動がヒント。俯瞰しながら探す自分自身の好奇心——宝槻泰伸

「好奇心の見つけ方」
11月13日(金)15:30-16:30
オンライン配信

<登壇>
探究学舎 代表 宝槻泰伸

”受験も勉強も教えない教室”探究学舎の宝槻泰伸さんが、好奇心の見つけ方をアドバイスするとともに新時代のキャリア戦略について話しました。
最初に「学ぶということは知りたいという動機から始まる」と語った宝槻さんは、働く人にとって一番大事な問いは“自分の人生で実現したいことはなんだ?”を問うことだと説きます。

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「一度きりの人生で自分がやりたいことを実現して行くのが、仕事を続けて行く上では大切で、その中で見えてくるキャリアのビジョンで人を魅了できる人は強い」

では、そのビジョンをどうやって形にしていくのでしょうか? 宝槻さんは「自分が人生で何をやりたいかを考える時、子供の将来に何を期待するかを考えるといい」と語ります。親が子供の将来に期待するのは“社会の中で自立すること”と“好きなことを見つけること”の2つ。”社会の中で自立すること”は大昔から続く期待である一方、”好きなことを見つけること”は、現代になってようやく市民権を得てきた考えです。
「30年前は手に職をつけ、安定した道を行くことを親は諭してきたが、今は親が子供に「どうすればいいか」を明確に示せない。だから子供に好きなことを見つけてほしいという期待になる」。そして、その2つの期待を叶えるために教育という準備があると続けます。

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社会の中で自立するためには様々な能力を身につけることが必要になりますが、現代は塾や習い事など能力開発のための教育環境はすでに整っています。しかし、好きなことを見つけるためには個人がやりたいと思うことを支援する教育が必要になってきます。そのためには「どう好きなことを見つける?」という問いを「人間はどう好きなことを見つける?」というふうに一度俯瞰して考える必要があると宝槻さんは語ります。

「わあ! すごい!」と心がときめく時、人はそれを自分でもやってみたくなる。つまり、驚きと感動がビジョンになるというのが宝槻さんの考え。「人間が好奇心、探究心を持つ種は概ね驚きと感動。それを見つけていくのが興味開発で、興味開発とは能力開発と対になるもの」

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学校教育ではこれまで、いわゆる“読み書きそろばん”を覚えるための科目が重要視されてきましたが、人間の好奇心、探究心を育てるためには「理科」と「社会」が必要だといいます。「理科では宇宙やコンピューターの仕組みを考え、社会ではお金を作るためにどんなことが行なわれているのか、そのために人類はどうやって文明を作ってきたか、などを考えるが、現在の教育現場では単なる事実を暗記するものとして教えられている」と宝槻さん。しかし、「それを驚きと感動とともに教えることで興味が開発される」と語り、模擬授業を通して実際にその例を示しました。

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それを踏まえて、宝槻さんはキャリア戦略についてこう語ります。
「せっかく社会の中で仕事をしているのであれば、プロフェショナリズムを磨いて認められたいと思うはず。だから、自分のキャリア戦略において好きなことを見つけてそれを仕事にする。子供たちと同じように大人も仕事や日常生活のなかで驚きと感動を感じているはずだが、その心の動きが“自分は人生の中で何を実現したいのか?”という問いに対する答えを見つけるヒントになります」

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