コロナでファッションはどう変わる?街とデジタルが生み出すカルチャーの形——松井智則/軍地彩弓

「ファッションカルチャーの未来図」
11月11日(水) 12:30-13:30
@SHIBUYA QWS

<登壇者>
株式会社ワンオー代表取締役
松井智則
編集者/ファッション・クリエイティブ・ディレクター
軍地彩弓

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コロナ禍による生活様式の変化で、消える店頭の明かり。飲食店だけでなく、ファッション業界にもその影響は大きく広がっています。しかし、服装で自身を表現するという人々の欲求が消えることはありません。ファッションを見つめ、業界で活動を続ける株式会社ワンオー代表取締役の松井智則さんと、ファッション・クリエイティブ・ディレクターである軍地彩弓さんが、産業、文化、思想という3つの視点からファッションを語ります。

コロナによる影響が加速していった3〜4月は、通常であれば小さなブランドの展示会を行なう期間です。しかし、バイヤーが実際に展示会を訪れて購入するという機会が失われ、次シーズンの商品を売っていくことが難しくなりました。リアル店舗の閉鎖により百貨店の売上も50%以下に減少。一方で、ECサイトの売上は軒並み150〜200%にアップしたとも言われています。Instagram Liveなどによるオンライン接客も増加し、売上が減少した部分はデジタルでプラスにしていこうという動きが大きく見えてきているのが現状です。

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松井さんはこう指摘します。
「今は渋谷、原宿でしか買えないものってないんですよね。だから、『何のために都心に行くんだっけ?』という疑問がコロナによって大きくなった。逆に、吉祥寺や下北沢のような小さな町の方が、そこにしかない価値を感じることが多い」。軍地さんも「近所の小さな店の価値を掘り下げる方が今は楽しい」と同意します。

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メディアは、今は流行を生み出す側ではなく、SNSなどで生み出されるカルチャーのフォロワー側に変化していると軍地さんは語ります。雑誌でもインスタグラマーの特集を行なったり、Tik Tokでのブームを追いかけていたりすることが多くあります。「数百万人のフォロワーがいるファッションブランドより、2万人の熱狂的なファンがいる人の方がコンバージョン率が高かったりする時代なんです」。

また、横丁カルチャーの面白さにも言及。出会ったことのない他者とのリアルな出会いや、たむろできる場所、好きな店をホッピングできることが、ファッションにも必要になってくるそう。

コロナ禍によるマスク着用も、ファッション業界では新しいカルチャーになりつつあります。Youtubeでのファッションショーや生配信が盛り上がる現在。おしゃれで自分自身の心を満たしたいという気持ちはコロナ禍においても変わらず、それを実現する手段だけが変わっていく。そこに柔軟に対応しながらあたらしい体験/販売方法を模索し、カルチャーに昇華していくことがこれからも課題になっていくことでしょう。

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