コロナ禍で実現する「つながる東京」。DX推進の未来のためにできること——宮坂学

「東京都におけるDXの推進と新しい才能が活躍できる東京の実現」
11月9日(月) 16:30-17:30
@SHIBUYA QWS

<登壇者>
東京都副知事 宮坂学

このセッションでは、東京都におけるDX(デジタルトランスフォーメーション)について、東京都の副知事である宮坂学さんに語っていただきました。

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宮坂さんは、まずコロナ禍で世の中のインターネットのトラフィックが1.7倍になったことに言及します。一方で、駅など主要なターミナルの利用者数は1/3程度に。もともと行政のオンライン施策が普及していたらインターネットのトラフィック量がもっと増え、リアルな施設の利用は減っていたのではないか。そして、このような状況を東京都は良い傾向として捉えていると言います。

コロナ禍により、都市の生存戦略としてのデジタル社会化が重要視されています。デジタル化を推進していく上で、東京都は「スマート東京」と銘打った施策を行っていく予定です。

▼スマート東京施策
①「電波の道」で「つながる東京」
②公共施設や都民サービスのデジタルシフト
③行政のデジタルシフト

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「つながる東京」とは、自然やインフラ、くらし、経済をデータでモニタリングして住みよいまちづくりをするもの。地下鉄やバス停、公園、橋、道路や建物まですべての地下、空を含む東京都という空間をインターネットで包み込むようなイメージです。データを使って防災活動に貢献し、ヘルスケアや教育にも取り入れていきます。

また、災害時のデジタル活用についても幅広く視野に入れていかなければなりません。災害の観測だけでなく、大切な人と連絡をとるための施策など、細かに目を行き届かせる仕組みづくりが必要です。「子どもをここで育てたい」「生まれ変わってもここに住みたい」という人を増やすために、所得の少ない家庭でも、いつでもどこでも、何があってもつながれるような環境にしていきたいと宮坂さんは語ります。
ただ、その上で目先の課題は、行政の職員自体のデジタル化が遅れているという点。職員がデジタル化に追いつけていないことも多く、働く環境から変えなくては都民のニーズを汲み取ることはできません。

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やがて話題は、新しい才能が活躍できる東京にするための計画へと移ります。現在、「スタートアップ・エコシステム」などの制度づくりや、「UP GRADE with TOKYO」というスタートアップ向けのピッチイベントなども実施されています。コロナ禍においては、「GitHub」でソースコードを公開し、東京都 新型コロナウイルス感染症対策サイトの改善を行うというプロジェクトも実施されてきました。

宮坂さんは、「東京都が今後イノベーションをおこすために、スタートアップや伝統企業、多様な人との組み合わせのパターンをたくさん考えていきたい。みなさんの知恵をお借りして東京都をもっとよくしていきたい」と締めます。
多様なコミュニティの力をデジタルで結びつける。あらたな都市のあり方を創造していく未来に、期待が膨らむセッションとなりました。

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