“なぜ”にみんなが納得できる、感動をインキュベーションする公園に!——長谷部健/笹井裕子/近藤早映/金山淳吾

「都市公園の未来図」
11月9日(月) 15:30-16:30
@ONLINE

<登壇>
渋谷区長 長谷部健
ぴあ株式会社 ぴあ総研 所長 笹井裕子
東京大学先端科学技術研究センター 地域共創リビングラボ 特任助教 近藤早映
一般財団法人 渋谷区観光協会 代表理事 金山淳吾

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「都市公園の未来図」では、長谷部健 渋谷区長、ぴあ総研所長の笹井裕子さん、東京大学先端科学技術研究センター 地域共創リビングラボの近藤早映さん、渋谷区観光協会 代表理事でSIWプロデューサーの金山が、代々木公園から感動をインキュベーションする「スクランブルスタジアム渋谷構想」についてのトークセッションを行いました。

セッションではまず、渋谷区において代々木公園が“都心に残された最大の余白”であることが語られた上で、代々木公園から感動をインキュベーションしていくことで、渋谷区全体にあるインフラが活性化していくこと、代々木公園をアスリートやアーティストの成長の場にしていくこと、新たに生まれるサービスに出会い多様な人と企業が集う場にしていくことなどの構想についてトークが展開していきます。

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金山は、代々木公園には法的制限も多くあるなか、「スクランブルスタジアム渋谷構想」においては規制をすり抜けるのではなく、解決策を探りながら進めたいという方針を示し、地域住民だけでなく観光客含めたすべての人が過ごせる場にするための空間建築やサスティナブルな設計思想のもとプロジェクトを進めていく必要性についても語られました。

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『代々木公園をこれからどうしていきたいか?』というテーマにおいて、長谷部区長は
「代々木公園は渋谷区の発展に良い影響を及ぼしており、シティプライドとして区民が1番に名前を挙げる場所になっている。それだけにこの先どうなっていくのかは街の発展にとって重要。今後はさらにシティプライドが盛り上がる場にしていきたい」と語り、近藤さんは
「代々木公園の開発計画は未来志向。公園が多くつくられた時代にはブランコ、すべり台、砂場という“三種の神器”が提供されるのが一般的だったが、機能を突き詰めて考えれば、子供だけでなく大人にとっても、感性を高めたりリラックス効果を得られる場になっている。公園のそういう機能に目を向け追求していくと、代々木公園のあり方が見えてくるのでは」と話しました。

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また、エンタメ産業として大型スタジアムが都心に導入されることに対するメリットとデメリットについても意見交換の場が持たれました。
笹井さんは「近年、ライブ市場は伸びているが大規模なライブイベントをする場所は限られているのが現状で、都心にそういったものができるのは大歓迎。“こんな会場だったら是非使いたい”という意見を言わせてもらえるとありがたい」と語ります。
一方、長谷部区長は「コロナ禍によって、都心にスタジアムがあることについて考えることが増えた。世界的に見ても都心にスタジアムがあること自体は普通だが、アフターコロナの時代には新しいあり方を考えていかなければならない」とコロナ禍に影響を受けている現在だからこその認識を示しました。
金山は「感動拠点を都市部に作らないと都市が成長しきれない。渋谷には小規模なライブハウスから1万人規模の会場まではあるが、スタジアムがあればその先に行ける」と語りました。

『どれくらいの数のスタジアムがあれば、渋谷区のエンタメは発展するのか?』というテーマにおいては、笹井さんがこう話します。
「現在の都心の会場の稼働率はほぼいっぱいで、大規模会場がひとつあっても容易に埋めることはできていたはず。ただ、コロナでそれが読めなくなった。人が集まり、密集して、熱狂するという魅力そのものが危険だという認識も根強くあり、コロナ収束後もそれが元に戻るかはわからない。でもそういう楽しみ方があることを発信していくことが重要。会場の数よりも、いかに魅力的なライブを供給する場にするかがまず大事になると思います」

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また、『何をもって市民に開かれた公園とするのか?』について、近藤さんは
「今後はなぜスタジアムなのか? ということの“なぜ”にみんなが納得できること、メリットを享受できることが大事。それがあって初めてみんなにとって開かれた場所になるはず。今の時期、家の中にずっといるとストレスが溜まるので、身近なソトとして活用できる公園が必要で、その意味で市民とより深く対話するチャンスも生まれていると思う」と語りました。

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その他にも、「インキュベーションという意味では、ストリートライブからスタートした人がキャリアを登っていく上で、都心に大規模ライブ会場があるとモチベーションとしても良い」という意見、「スポーツとエンタメを両立しようとすると天然芝と屋根など設備の面で矛盾が生じるが、それはテクノロジーで解決できる領域もあるはず。諦めるのではなく、どうやって実現するかを考えていかないといけない」という意見などが交わされ、トークションは白熱のうちに終了しました。

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