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渋谷の新しい文化をつくり続けるエンタメのプラットフォームへ ——「商業施設にとっての渋谷のこれから」

開催: 9.22(日) 渋谷ヒカリエ 8/COURT

“多様な未来を考える12日間”「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」
https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/

「商業施設にとっての渋谷のこれから」
2019年9月22日(日)13:15〜14:00
渋谷ヒカリエ 8/COURT
<登壇>
株式会社SHIBUYA109エンタテイメント代表取締役
木村知郎

今年40周年を迎える渋谷の象徴である商業施設のSHIBUYA109。 運営会社であるSHIBUYA109エンタテイメントの代表取締役、木村知郎さんは、1990年代~2000年初頭にかけてトレンドをけん引してきた当時は「ギャルの聖地」と呼ばれ、たくさんの流行をファッションを通じて作ってきたが、それはかつてのイメージだと言います。
「取引先から”もうSHIBUYA109は終わったトレンド”と言われたことも。実際に、現在の売上高はピーク時(2008年)から比べると大分下がっています。」



2008年から現在までに、何が変わったのでしょうか。
「ひとつは、市場が激変。ファストファッションが隆盛し、ECや類似したショップや施設も増えた。“SHIBUYA109だけしかない商品”がほとんど無くなりました。
 また、(SHIBUYA109のメインターゲットである)around 20の若者たちの環境も変わった。スマホやSNSが浸透し、情報収集の経路が拡大。若者にとってファッションは自己表現ですが、その自己表現そのものが多様化しました」と木村さんは言います。ターゲットの多様化に対応し、ブランドの変革のために設立されたのが「株式会社SHIBUYA109エンタテイメント」だ、とも。



「変革の一手は、マーケティングを中心とした組織作り。その一環として新しい世代に特化したマーケティングチーム『SHIBUYA109 lab.』を立ち上げました」
そのうえで、
「SHIBUYA109が目指すべき方向性は“エンタテイメントプラットフォーム”です。様々なコンテンツがクロスオーバーし、新たなカルチャーを創造する基盤を作っていきたい。
 これからの商業施設の在り方は、商品を売るだけでなく“体験”・“経験”を売る場として売場のメディア化を図ったり、いつ来てもワクワクできる可変性を持ち、デベロッパー自らもリスクテイクしながら新たなカルチャーを創造する基盤を作っていくことだ」と話します。

実際に、地下2階をスイーツフロア「MOG MOG STAND」としてリニューアル。「食べ歩きができる食のフロアとして流行りのスイーツを売るだけでなく、フロアに“溜まり場”も用意。当社の自主運営である『イマダ キッチン』では渋谷発の名物フードを生み出したい」



また、ブランディングとして「Making You SHINE!」という企業理念のもと「Making You SHINE!プロジェクト」を発足させ、若者が輝くためのサポートも行っています。
例えば「デビュー前のアーティストをフューチャーしその才能を発掘していく『109路上ライブ』を開催したりしている」と木村さん。

この4月にはロゴもリニューアル。(ビルのファサードに掲げられ)渋谷の街を彩ってきたシンボルを変えたわけですが、良い反響を得ているそう。
「世界中の若者の“夢”をエネルギーに、世界一のエンタテイメントシティ渋谷の実現を支え、これからも新しい渋谷の文化を作っていきます」

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