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“探し探されつながる”場を創出する ——「市場の創り方、大企業内ベンチャー経営の歩み」

開催: 9.21(土) 渋谷ヒカリエ 8/COURT

“多様な未来を考える12日間”「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」
https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/

DIVE DIVERSITY SESSION
「市場の創り方、大企業内ベンチャー経営の歩み」

2019年9月21日(土)17:00〜17:45
渋谷ヒカリエ 8/COURT
<登壇>
eiicon company代表
中村亜由子

日本最大オープンイノベーションプラットフォーム「eiicon」を運営するeiicon company代表の中村亜由子さん。
「eiiconとはオープンにすることでコラボレーションの可能性を最大化し、企業間の出会いを創出する“探し探されつながる”場だ」と語ります。



ではオープンイノベーションとは一体、何を意味するのでしょうか? 「企業の内部と外部のアイデア、技術を意図的に組み合わせることで起こすもの」と説明する中村さん。企業価値の向上は企業が今後、生存していくことに直結します。それがオープンイノベーションを企業が実践するべき理由です。
そして、その背景には企業にとって新規事業創出が困難になっていることと、製品市場が短命になっていることという2つの課題があります。

音楽配信、ECやシェアリングなどテクノロジーの発展はこれまでになかったイノベーティブなビジネスを生み出し、既存市場に参入。こういった変化に対応していくために今、企業は新規事業創出のスピードを加速させる必要性が高まっています。しかしながら、クローズドイノベーションで発展を続けてきた日本の企業は、それが苦手な傾向にあります。



ベンチャー企業の成長の統計をアメリカと比較した場合、日本の度合いはアメリカの1%にも満たないのだとか。出遅れ感が募る日本…しかしながら中村さんはいいます。
「産業構造の歴史から見てもオープンイノベーションは必然です」

第4次産業革命を迎えているといわれる現代は、IoT技術の発展など、デジタルトランスメーションの時代。この時代に企業が対応していくには、社内外との盛んな連携が不可欠です。それを指摘する中村さんは「オープンイノベーションとは既存事業からの脱却」と語りました。



そのための“出会い”を創出するメディアとして立ち上げられたのがeiicon。まず日本企業が抱えるオープンイノベーションに関する「提携先の発見ができない」、「推進していることを告知している企業が少ない 」「オープンイノベーション市場は黎明期」という課題の解決に取り組みます。
しかし、事業を提案した当時は「オープンイノベーションに関しての情報は社外秘」という常識がまだまだ根強くあり、苦労したという話も。

その際に自分を奮い立たせたのは、知人の会社が事業継続のために提携先を探していたこと。
「アナログな方法で提携先を探すその方法に疑問持ち、オープンイノベーションを進めていかないと日本の企業は死ぬと思った」と言います。



現在では事業を活性化するメディアから、オープンイノベーションを実践するプラットフォームへと発展したeiicon。「クラウド技術とAI」、「働き方改革と漫画」など、様々な成功体験から「イノベーションをオープンにやってうまくいくという風潮が出てきた」とこれまでの取り組みを振り返りました。

そしていま、「イノベーション情報を外に出すことが当たり前」な未来へと、中村さんとeiiconはまた歩みを進めています。

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