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遊びの中に学びがあり、学びとは遊びを楽しむためのもの ——「感情価値の時代」【SIW2019レポート】

開催: 9.19(金) 渋谷ヒカリエ 8/COURT

“多様な未来を考える12日間”「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」
https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/

DIVE DIVERSITY SESSION
「感情価値の時代」

2019年9月19日(木) 14:30〜15:15
渋谷ヒカリエ 8/COURT
<登壇>
株式会社アカツキ代表取締役CEO
塩田元規

「ビジネスでも遊び心や感情を大切にすることが成長のドライバー」と話すのは、株式会社アカツキ代表取締役CEO 塩田元規さん。

モバイルゲーム、映画制作、さらには最近話題のうんこミュージアムTOKYOなどエンタメ領域で存在感を放つアカツキでは、「人間のハートにアクセスすることで人間の内側を開く」ことを心がけているといいます。



ユニークなのは社員全員が「自分の人生を輝かせるのは自分だ」という意識をもって働いていること。そこには「自分の人生を預けるという考えを持つ人間は採用しない」という会社の方針があるからです。

塩田さんが組織を運営する上で気づいたのは、社員を企業カルチャーに染めるのではなく、組織が社員にあわせて変わること。「優秀な人材を採用したい場合、その人材がそのままの自分でいられる環境作りが大切。それが結果的に、企業の強みになる」と語りました。

また社員が去っていく時は、その社員が仕事にワクワク感を感じてないからで、仮にもし、「世界をワクワクさせることができても、それは本当の意味で幸せなのか? その問いから自分たちの在り方を大事にしようというテーマが生まれた」と、自ら提唱する“ハートドリブン”の原点について説明しました。



トーク中、塩田さんは来場者に「チェックインをしてみよう」という呼びかけをします。
来場者はそれぞれ隣に座る人といま、このトークを聞いている時に頭の中で考えていることを正直に打ち明け、分かち合いました。そのことでよりトークに集中できると話す塩田さん。ビジネスの場における会議でも集中力を高めることに役立つそうです。

「人生には遊びが必要なのか?」その答えは「YES」。無駄で無価値で無邪気なことが実は大事。そういう要素が仕事に入るとうまく回り出す。それが塩田さんが考える仕事を楽しむコツです。



「遊びがあることで息抜き、ワクワクを取り戻すことが本質だとすれば、エンタメは抑圧からの解放がテーマになってくる。発散したいという気持ちが遊びになる」と語り、「遊びの中に学びがあり、学びとは遊びを楽しむためのもの」と続けました。

「フィジカルなものから感情のものへ」、「価値観の多様化」、「外に答えを求めず内なる声に耳を傾ける」それが塩田さんが考える、いま世界でおきている3つの変化。この全部が同時に起きていることが重要で、それを踏まえた上で「どうなりたいかより、どう在りたいか」を考え実行に移すことを心がけているそう。

自分の心にチェックインし、その中にある見えづらい感情を言語化する。それが、ハートドリブンで「感情価値の時代」を旅のように楽しんで生きるためのヒントになります。

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