report_img
自分を小さくとらえず、境界を“越え”て成長の場へ —「越境する学び」【SIW2019レポート】

開催: 9.16(月) 渋谷ヒカリエ 8/COURT

“多様な未来を考える12日間”「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」
https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/

DIVE DIVERSITY SESSION
「越境する学び」

2019年9月16日(月)14:30〜15:15
渋谷ヒカリエ 8/COURT
<登壇>
一般財団法人地域・教育魅力化プラットフォーム 共同代表
島根県 人づくり特命官
岩本 悠

日常から非日常、組織や世代、文化など様々な枠を超えていく意味での「越境」。ときにそれは人の新しい可能性や飛躍的な成長に結びつきます。

登壇したのは、さまざまな経歴を追って現在は開発教育・キャリア教育に取り組んでいる岩本悠さん。
セッションは、「自分とは違う、異質だと思う人とペアを組み、自己紹介をする」という「プチ越境」体験からスタートします。



岩本さんは、大学二年生のときさまざまな国を転々として学ぶ「流学」を経験。異文化に触れる中で、「自己実現と他者貢献をしながら生きていきたい」と心に決めます。
やがて日本に戻り就職した岩本さんに、あるとき転機が訪れたそうです。

「隠岐諸島へワークショップに参加しに行ってから、ご縁あって、まちづくりを手伝ってほしいと言われて。隠岐諸島って、高齢化や若者の減少など重要課題の宝庫なんです。つまり、そこで新しい地域社会のモデルを作ることができれば、他の地域にも展開できる」

隠岐諸島に新たな可能性を感じた岩本さんは移住を決意。キャリア教育へと力を入れます。



島根県の高校では、校内で学ぶだけではなく、町全体を学校と見立てて授業を行い同時に地域の課題を解決するようなプロジェクト授業を開始。高校2年生はシンガポールで海外研修をするなど、越境学習を多く体験できるような稀有な高校となりました。

自分というものを小さくとらえるのではなく、社会や世界と地続きになっていることを五感で感じることができる。学生のうちから社会と関わる上での感度を高めることで、自らの「挑戦したい」という欲求を高めるきっかけづくりとなるのです。



岩本さんは、「面白そうだという好奇心を察知(Intention)し、一歩踏み出し(Action)、振り返る(Reflection)というサイクルを素早く回すことで、飛躍的な成長をうながすことができる」と言います。



また、岩本さんが共同代表を務める「地域みらい留学」についても紹介。これは、高校入学時に都道府県の枠を越えて地域の学校への進学することができるというもの。
「多くの高校生がそういった取り組みに興味をもってくれるようになっているからこそ、地域留学を海外留学と同じくらい当たり前の選択肢にしていきたい」と語りました。

レポート一覧に戻る

SHARE