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世界最高峰、シルク・ドゥ・ソレイユのクリエイティブとは!? —「Old Meets New: クリエイティブ・コミュニティの創り方」【SIW2019レポート】

開催: 9.15(日) 渋谷ヒカリエ ホールA

“多様な未来を考える12日間”「ソーシャルイノベーションウィーク渋谷」
(https://social-innovation-week-shibuya.jp/2019/)

DIVE DIVERSITY SESSION
キーノート「Old Meets New: クリエイティブ・コミュニティの創り方」
2019年9月15日(日)16:45~17:30
渋谷ヒカリエ ホールA
<登壇>
シルク・ドゥ・ソレイユ Director-Expert, Performance development
Boris Verkhovsky
シルク・ドゥ・ソレイユ Senior Director of Creative and Business Strategy
James Tanabe

たった12人の大道芸人からなる小さなグループとして始まったシルク・ドゥ・ソレイユ。それから35年の月日を経て、世界最大級のライブエンターテインメントクリエイティブ企業へと成長しました。
これまでに450都市以上で公演を果たし、1億8000万人以上の人々が彼らのパフォーマンスに酔いしれてきました。

シルク・ドゥ・ソレイユはどのようにして、経済的にも人員的にも大規模なクリエイティブ・コミュニティを発展させてきたのか? シルク・ドゥ・ソレイユのボリス・ヴァーコフスキー氏、そして、ジェームス・タナベ氏の2人が、その秘訣を披露します。



タナベ氏が「35年前、わたしも渋谷に育てられた」というエピソードを話しながら、つづいてシルク・ドゥ・ソレイユがどういうクリエイティブ集団であるのか、映像で紹介。

「今回のテーマは、クリエイティブ・コミュニティの創り方です。
我々は世界中でワークショップを行なっていますが、参加者たちが抱える不安には、次の3つがあるように思われます。
1つ目は、自分が若過ぎて経験がないということ。
2つ目は、自分が年を取りすぎてあたらしいチャレンジができないということ。
そして最後に、自分の周りにそもそもクリエイティブ・コミュニティのネットワークがないということです」(タナベ)



「1つ目に関しては、若者にはエネルギーがありますので、物事にチャンレジすることが重要です。
 2つ目に関しては、たとえば、歳を取った自分の考えなど役に立たないと思っていたシルク・ドゥ・ソレイユのメンバーがいましたが、実は彼の意見が非常に重要だったということがありました。
 3つ目に関しては、本当は皆さんのまわりにもクリエイティブ・コミュニティが存在するはずで、あとはそこへ妻がるプロセスだけが必要なのです。また、現在ではインターネットを通じて世界の反対側のコミュニティとつながることもできます」(ボリス)

「シルク・ドゥ・ソレイユには、魔法もなければ、天才も1人もいません。ひとつひとつのプロセスの積み重ねなのです。数え切れない失敗をして、限られた資源でなにができるかを考え抜いた結果なのです。
そして、全員が壮大な、成功のビジョンを共有していました」

いくつもの困難のなかでたどり着いた到達点が、一躍彼らの名を世界中に知らしめた『O』に登場する船「Bateau(バトー)」だと言います。『O』は、巨大なプールになる舞台装置とアーティスティックな水中パフォーマンス、そして「Bateau」上で繰り広げられるアクロバットによって世界中を驚かせました。



さらにタナベ氏は、パフォーマーの多様性や伝統芸の重要さも指摘。
そこで、日本のけん玉パフォーマーでシルク・ドゥ・ソレイユに参加した「ず〜まだんけ」の2人がサプライズゲストで登場!
けん玉を現代的に捉えたダンサブルなパフォーマンスを披露してくれました。



45分間、すべて英語でのスピーチとなりましたが、多くの人の関心が集まり、質疑応答も盛況。世界最高峰のクリエイティブ集団の考えを少しでも吸収しようという熱気に包まれました。

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